印刷用語辞典(和英訳)
印刷用語辞典(和英訳)
印刷用語辞典(和英訳)
Printing Glossary 【JAPANESE-ENGLISH】
ハ
■ハードカバー【hard cover】
板紙など厚い紙を心(しん)にして仕立てた上製本の表紙の方式。「厚表紙(あつびょうし)
【stiff cover】」とも言 う。
■ハーフトーン【halftone】
写真などの連続調画像を網点などによって表現すること。「網点階調【halftone】」
とも言う。
■パールインキ【pearl ink, pearlescent ink】
特殊インキのひとつ。インキの表面に金属分子が被膜を作り、金属的に輝くような光沢を出す。
不透明で、下刷りのインキの色は消える。
■排紙装置【delivery】
印刷機の最終端に位置し、(1)印刷された紙などをそろえて積み重ねる装置(枚葉印
刷機の場合)。(2)折り畳まれた被印刷物を並べて排出する装置(巻取印刷機の場合)。
■パイフォント【pi font】
通常の欧文フォントに含まれていない文字又は記号専用のフォント。
■ハイライト【highlight】
画像の調子のある部分で、明るい部分を言う。
■パウチ【pouch】
接着性のあるポリエステルフィルムを印刷物に熱圧着する加工方法。各種のカードや
メニューなどに利用される。
■歯送り【escapement】
写植で文字と文字の間隔を指定するときの単位。1歯送り(1H)は0.25mm。
■はく(箔)【foil, leaf】
はく(箔)押し用に、熱転写する金属やその他の材料。金、銀、アルミニウムなどの金属を
薄く延ばした「金属はく(箔)【metal foil】」、ベースフィルムの上に金属膜を付けた
「転写はく(箔)【transfer foil】」、顔料・染料などを着材で固めた
「色はく(箔)【colored foil】」などがある。
■はく(箔)押し【stamping, blocking, hot stamping, die stamping】
金箔や銀箔、アルミ箔などを押し付けて印刷すること。書名やマークなどに使われること
が多い。
■箱・はこ(函)【box, case, slip case】
本の中身の保護、装飾、宣伝のために厚紙で作成した箱。
■はしがき・まえがき・序文【preface, introduction, forward, preamble】
著者が刊行の目的、動機などをまとめた巻頭の文。「序【introduction】」「緒言」
とも言う。
■柱【drop folio, headline, header<上部の>, footer<下部の>】
本文以外のところに入れた、書名や見出し、章のタイトルなど。
■パスラインシステム【pathline system】
校正で赤字を記入する際に、訂正箇所から引き出し線を引いて行間や欄外の余白に訂正
する文字又は記号を記入する方法。日本では、この方法が一般に採用されている。引き
出し線は、一般に右上に引き出すが、横組みでは行間に沿って左右に引き出す方法も行
われている。「ガイドラインシステム【guideline system】」とも言う。
■花布・ヘッドバンド【tailband<片側>, head and tail bands<天地>】
本製本で、折り丁の背の部分の上下に貼ってある布地。補強のためにつけられるものだが、
現在は装飾的要素が強い。
■はめ込み【inlaid composite image】
写真や模様の中に、別の写真や模様を入れること。
■端物(はもの)【oddment】
チラシ・ポスター・ハガキなどのページ物以外の印刷物(ページ数が少ないものを含む場合
もある)。「ペラ物【leaf】」とも呼ばれる。
■針【guide mark, guide, guide side, impelling pins<輪転機の>】
印刷機の用紙の供給口の左右にあって、用紙の横方向の位置を合わせる装置。縦方向の
位置を合わせる装置を「咬え(くわえ)【gripper margin】」と言う。
■針金とじ【wire stitching, stapling】
針金を使ってと(綴)じることで、仮製本で使われる。「平と(綴)じ
【side wire-stitching】」と「中と(綴)じ【saddle-wire stitching】」がる。
■貼り込み【mounting, tipping】
本文とは別に印刷・加工して、本に貼り込むこと。
■貼箱・貼はこ(函)【slip case, setup box】
板紙を用いて組み立てた中身に、別に印刷した紙・布などを貼って仕立てる箱。
■ハングルフォント【Hangul font】
朝鮮語(チョソノ)をハングルで表記したテキストを表示するフォント。
■版式【printing process】
印刷の形式。印刷版の区別による。
■版下【art work, camera-ready copy】
レタリング(製版用に清書された文字)、写真植字文字、図、表などを台紙にはったもの。
■反射原稿【reflection copy】
反射光で見る原稿。写真印画・絵画・イラストなど。
■半製品【semi-finished product, half-finished product】
通常、印刷が終わって(刷了して)、製品になるまでの間の状態。
■反転【reversing】
ネガ像をポジ像に、又はポジ像をネガ像にすること。
■パンフレット【pamphlet】
比較的ページ数の少ないページもの。
■凡例(はんれい)【explanatory note】
本文に使用される用語、記号、略語、編述の目的・方針、書中の約束事などを箇条書きに
して解説したもの。
ヒ
■被印刷物【substrate】
印刷によって印刷インキが転移、固定される物体。紙、プラスチックフィルム又はシート、
金属箔又は板などが含まれる。
■非画像部・非画線部【non-image area】
印刷物の中でインキが付着しない部分。又は原板・印刷版などでそれに対応する部分。
「非画線部【non-image area】」とも言う。
■ビジネスフォーム印刷【business form printing, continuous forms printing】
コンピュータの入出力に使用する諸帳票、または一定の書式をもった帳票など事務用印刷物
を印刷・加工する工程の総称。オフセット印刷が多い。
■ピッキング【picking】
印刷インキのついている部分の紙の表面が、細かくむけてしまう印刷上のトラブル。紙の強度
とインキのタックが合わないことによって起こる。「紙むけ【picking】」とも言う。
■ビットマップ、BMP【bitmap】
画像などのデータをドット(点)に分解し、位置とその属性を記録・再現する方式。
■B判【B size】
JISで定められている紙の寸法。B6判(128×182mm)からB1(728×1030mm)の6種類。
B判のもともとの紙であるB列本判(B全判)は765×1085mm。
■PPばり【film laminating】
ポリプロピレンフィルムに接着剤を塗布し、熱風乾燥した後、紙とフィルムを熱圧着して貼り合
わせる加工。非常に光沢があり、同時に強度も増す。
■表【table】
文字又は数字を一覧できるように、罫などで区切った小間(こま)に配列したもの。
■表1〜4【下記参照】
本の表紙の呼び方で、表1【outside front cover, first cover, OFC, front cover】
はいわゆる表表紙。表2 【inside front cover, second cover, IFC】は表1を
開いた裏側。表4【outside back cover, fourth cover, OBC】は
裏表紙で、その内側を表3【inside back cover, third cover, IBC】と呼ぶ。
■表紙【table, chart, diagram】
本の表を「表紙・表表紙」。裏側を「裏表紙」という。表表紙を「表1」、その内側を「表2」、
裏表紙の内側を「表3」、裏表紙を「表4」と呼ぶ。
■表紙くるみ【casing-in】
中身に表紙を取り付ける作業。
■表紙貼り【case making】
上製本の表紙を作成する作業。
■標準ページ記述言語【SPDL, standard page description language】
ISO(国際標準化機構)が定めたページ記述言語。
■平(ひら)【front, side】
表紙の背ではない、平らになっている部分。平に掲げられる標題などの文字は、「平の文字」
と言う。
■平網【screen tint, halftone tint, flat color, tint】
階調のない網点スクリーン。
■平台校正【flatbed proofing press】
平型の校正機を使用して校正刷りを作成すること。印刷本紙を使用したものを「本機校正
【press proof】」と呼ぶ。
■平とじ【side wire-stitching, side wire-binding, side-stitching】
本の中身を揃え、背に近い部分を針金でと(綴)じ、表紙を付けること。「平綴じ」と表記して
もよい。
フ
■ファミリー・ファミリーフォント【family, font family】
書体の設計において共通の起源をもつ、又は一定の様式をもたせてウェイト、字幅などに変化
をつけたフォントの集合。
■封筒【envelope】
手紙や書類などを入れる袋で、「長形」「角形」「洋形」に分類される。
■フォント【font】
活字で、同一書体、同一大きさの一そろい。一般的には書体を具体的な記録、表示、印刷に
使用できるようにハードウェアまたはソフトウェアを言う。
■複版【duplicating, duplicated film, duplicate film, duplication】
複製されたフィルム。1つのフィルムを幾つか並べて1枚のフィルムにしたもの。
■袋とじ【double-leaved】
小口側が袋になっていると(綴)じ方。
■伏せ字【turned type】
特殊な文字などで準備された文字がない場合に仮に入れておく記号。活字組版では、活字の
字面を下に足の部分を上にして組んだ。「ゲタ【turned letter】」とも言う。
■二つ折り【folio】
印刷後の製本段階において、「折り」という加工を加えることがあります。「二つ折り」は
そのもっとも基本的な折り方で、センターで折らずに、ずらして折ることもあります。
■ブックシステム【book system】
校正で赤字を記入する際に、訂正箇所に斜線又は丸印を付け、同じ行の行頭又は行末の空白
部に訂正する文字又は記号を記入する。
■ブックデザイン・装丁【book design, bookbinding design】
書籍の全体のデザイン。本の造りや外箱、表紙から内容のレイアウト、書体など一切を含む。
■ブックレット【booklet】
小冊子。パンフレットよりも小型でページ数の少ない印刷物。
■ブランケット【rubber blanket】
布層とゴム層を積層させた表面がゴム層のシート。オフセット印刷では、印刷版のインキ画像を
紙などに再転移させる媒体として使用するが、一般的には圧胴に装着するクッション材として用
いることもある。
■フランス表紙【French cover】
印刷した厚紙の四囲を折り畳んだ表紙。本来は、紙表紙でくるんでから四囲を折り畳むが、あら
かじめ折り畳んで表紙でくるむ簡易な方法も行われている。
■プリプレス【prepress】
デザイン、割付、文字組版、写真製版、電子画像処理、印刷版作製など、印刷以前のすべての
工程の総称。
■フレキシブルバック【flexible back】
背に薄紙などを貼って柔軟に仕立てた上製本の背の方式。本の開きは良いが、背文字の箔が
脱落したり、形もくずれやすい。
■フレキソ印刷【flexography】
ゴム、樹脂などの弾性物質からなる凸版と液体印刷インキを用いる印刷方式。
■プレフライト【preflight】
RIPするのに必要な文字、画像などがデータとして揃っているかを、RIP前にチェックする工程を
言う。
■付録【appendix, annex】
本において、本文に関係するが、本文中で扱うことが適当でないものをまとめたもの。巻末又は
別製本として提供する。規格文書では付属書【annex】と呼ぶことが多い。
■プロセスインキ【process ink】
オフセット印刷でC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各版に用いる
多色刷りの基準になるインキ。この4色のかけ合わせによって様々な色が印刷再現される。
■プロセスカラー【process color】
カラーを表現するためのC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色。
カラー印刷の際に使用する標準色。
■ブロッキング【blocking】
インキが乾く前に過重な圧力が加わるなどが原因で、重なった用紙が接着してしまうこと。イン
キの盛り過ぎが原因となる場合もある。
■分版出力【separation output】
印刷用に分解されたデータを、各色ごとに出力すること。
ヘ
■平圧式【platen type】
版にのせた紙に上から均一に圧盤をのせて圧力をかける。カードや名刺など、小さく、少部数の
物を刷る印刷機にこの型式がある。
■平体【wide】
変形のひとつで、文字の天地方向を縮小したもの。
■米坪【grammage, basic weight】
1平方メートルの用紙1枚の重量をgで表示する、厚さを示す単位。「メートル坪量(g/㎡)」
とも言う。
■平版【planographic plate, lithography】
画像部と非画像部とが、ほぼ同一平面上に形成されている印刷版を用い、非画像部は親水性
または発油性とし、親油性の画像部だけに選択的にインキを供給し、紙などに移転させる版式。
■ページ物【book composition】
と(綴)じ加工をした印刷物。2ページ以上の印刷物。
■ベクトルデータ【vector data】
文字や図形の始点と終点を決めて、その間をベクトルで結んで表現されたデータ。
■ページ記述言語【PDL, page description language】
ページプリンタに文字やイメージを印刷するためのプリンタ制御言語。米Adobe社の
「PostScript」、キャノンの「LIPS」、セイコーエプソンの「ESC/page」などが有名。
■ベタ【solid, solid matter, block color, solid color】
網をかけないで色を刷ること。または網をかけない部分。
■別丁【separate signature, inset, insetting】
本文の前後又は中間にと(綴)じ込まれた本文とは別に印刷した印刷物。紙質又は印刷方式
が違う。
■ヘッドバンド・花布【tailband<片側>, head and tail bands<天地>】
本製本で、折り丁の背の部分の上下に貼ってある布地。補強のためにつけられるものだが、
現在は装飾的要素が強い。
■ペラ【leaf, single sheet】
ページ物でない、1枚印刷物のこと。
■変形【deforming】
正体(せいたい)に対して拡大・縮小・傾けなどを施すこと、または施したもの。
ホ
■ポイント【point】
文字の大きさの単位。1ポイントの文字の高さは1/72inch(約0.35mm)、JISでは
0.3514mm。
■ポジ・陽画【positive】
被写体と同じ明暗をもつ画像。
■ポストスクリプト【post script】
Adobe社が開発したページ記述言語。長い実績を持ち、特に高解像度が要求される印刷用
のデータ処理では、圧倒的な支持を得ている。
■ホローバック【hollow back】
表紙及び中身は、見返し及び耳の部分で接着し、本を開いたときに中身の背と表紙の間に
空洞ができるように仕立てた上製本の背の方式。
■WYSIWYG【下記参照】
「What You See Is What You Get=ディスプレイ上で見たままのプリントアウトを得る」
というDTPの基本概念のひとつ。
■本掛け【sheetwise, sheet work, sheetwise imposition】
表版と裏版の別々に組み付けて印刷し、折った場合に正しいページ順となる面付けの方法。
■本機校正【press proof, machine proof】
通常、校正刷りは専用の装置(校正機)を使うが、仕上がりの状態を厳密に確認する必要が
ある場合や、大判のため校正機では刷れない場合などには、実際の印刷機を使って校正刷
りを行う。これを「本機校正【press proof】」と言う。
■本紙校正【proof print on the actual stock】
印刷本紙を使用して校正刷りを作成すること。
■本刷り【press run, pressrun, running on】
校了になった版を下版し、指定数印刷すること。
■本製本・上製本【case bound book, hand cover book】
と(綴)じた中身を本の形に作ってから、厚い表紙でくるんで、のりづけした本。
■本文【main body, text】
書籍を構成する前付及び後付を除いた主要部分。「図版【illustration】」
「表【table】」「見出し【heading】」「注【note】」「リード【lead】」などを除いた記事の
中の主要部分。ページ内の「柱【dropfolio】」「ノンブル【page number】」を
除いた部分。「表紙【table】」「見返し【end papers】」「投げ込みな【insetting】」
どの付属物を除いた本の中身。
誤字、脱字、訂正箇所等ございましたら、 お手数ですが下記『Contact Us!』よりご連絡いただきますれば幸いです。